夜の高架脇から遠い街明かりを見つめるconcreの三人
OFFICIAL PHOTO 001 / 2026.07.25

HIDARI RECORDS / ARTIST

concre

コンクレ

言葉にできなかった記憶を、
轟音へ現像する。

遠くの花火を、まだ見ている。

concreは「諦めたひと」です。

子どものころに夢を持ち、いつかそれを手放したひと。もう遅いのだと思いながら、それでも、もう一度だけ叶えようともがきはじめました。

concreは「年老いてしまったひと」です。

過ぎ去った日々を懐かしみ、戻れない時間ばかりを思い出しているひと。あの日々を、遠くで上がる花火のように眩しそうに眺めています。

concreは「取り残されたひと」です。

誰かが先へ進んでいくのを見送り、自分だけが同じ場所にいるような気がしているひと。それでも、置き去りにされた場所で小さな音を鳴らしつづけています。

concreは「忘れられないひと」です。

もう会えない人や、もう戻れない夜を今も覚えているひと。忘れることが正しさだとしても、忘れずにいることを選んでしまいます。

concreは「うまく生きられないひと」です。

強くなることも、器用に諦めることもできないひと。何度も立ち止まり、遠回りをしながら、それでも今日まで生きてきました。

concreは「まだ信じているひと」です。

失ったものは戻らないと知りながら、これから出会う何かをどこかで待っているひと。いつか、この長い夜にも朝が来るかもしれないと思っています。

concreは「歌えなかったひと」です。

言葉にできなかったことを音の中に隠してきたひと。声にならなかった記憶を拾い集め、今になって、ひとつずつ歌にしています。

concreは「私」です。

そして、もしかすると、
concreは「あなた」です。

記憶を見せつけて、
音で揺らす。

concreのエモは、借りてきた雰囲気ではない。実際に生きた夜の残り香だ。

夏の夜、自販機で買ったビールで女の子と乾杯した。仲間と朝までゲームをして、そのまま眠り、起きたら定食屋へ行った。好きな人を背負って、暗い川べりを歩いた。

写真の中央に立っているのは、在りし日の安達テツヤ。左右の二人が誰なのかを、このページは説明しない。ただ、三人が同じ夜を見たこと、その時間がもう戻らないことだけが残っている。

concreは過去を懐かしむためだけのプロジェクトではない。諦めた夢へ、今の自分がもう一度手を伸ばす。その届かなさと、それでも伸ばした手の震えが曲になる。

01 / VENDING MACHINE

夏の夜、自販機で買ったビール。

缶が開く音。ぬるい風。名前を付けなくても、あの夜はたしかに完成していた。

02 / AFTER THE GAME

朝まで笑った部屋と、寝起きの定食屋。

眠る前と目を覚ました後が、まだ同じ一日の中にあったころ。

03 / RIVERSIDE

背中に残った重さと、暗い川べり。

もう戻れないからこそ、身体だけが今も覚えている道がある。

声が、ノイズの向こうで
誰のものでもなくなる。

掠れた人間の生声。AIが返した予想外の歌と演奏。フィードバックギター、きらめくアルペジオ、ガレージポップの速度。それらをきれいに分けず、ひとつの轟音の中で溶かす。

AIはconcreを作る代行者ではない。かつて一人では鳴らしきれなかった音を外へ出す、新しい楽器であり、制作メンバーだ。

Sound
Shoegaze / Alternative Rock / Garage Pop
Voice
Human breath / Generated voice / Broken chorus
Memory
Summer night / Asphalt / Distant light / Someone gone
Impulse
上手くする前に、鳴らさずにいられなかったもの。

鳴らした夜の記録。